今日は何のお話でしょう

こんにちは。
ITeens Lab.スタッフのほとりです。

今回、発達心理学の観点を絡め、「会話」について考えました。
学校へ行き授業を受け、人と交流し、友達と遊ぶ、その時々に欠かせない会話。

会話をすることは時に難しい

毎日の生活で、友達とお喋りしたり先生に勉強を教えてもらったり、人とお話する機会はたくさんありますよね。
ITeens Lab.でももちろん、ゼミの中で友達同士や先生と毎時間お話します。

そのような中で、困ってしまうことってありませんか?
例えば、“目の前にいる友達にどう話しかけたらいいのかわからない…”とか
“先生に質問されて、答えなくちゃいけないことはわかっているのに言葉が出てこない….”とか

会話が苦手なお子さんもいます

性格は人によってそれぞれ。
お喋りが得意なお子さんもいれば、苦手なお子さんもいて当然なのです。

今の世代の子どもたちはコミュニケーションが苦手だ!ということもしばしば言われますよね(^^;)
昔に比べると、ゲーム等一人遊びの道具が普及することによって、たくさんの子どもたちが集まって遊ぶことが少なくなっているようですね。
確かにゲームのような一人遊びに集中している時間は、会話をしませんよね。

加えて今日は生活の中にメールやSNSのような文章で意思伝達をするツールが発達しています。
それによって対面で会話をする機会が減少していることもあります。
更には核家族化も進んでいますね。
以前は3世代以上で一緒に暮らすのが一般的でした。
家庭にいても会話をする相手が常にいる状態で、会話の機会も今より多くあったことでしょう。

これらのような状況のもと、日常で会話をする経験が不足している現代の子どもたち。
人とコミュニケーションをとることに自信がなくなっているのかもしれませんね(><)

会話の経験がないことで、どういう状況の時にどのような言葉を発してよいのか、即座に判断できなくなります。
会話相手の反応を予測することに苦手意識も抱くでしょう。
自分の発言に自信がないと、声も小さくなり、相手に声が届きにくくなってしまいます。
うまく話せない経験を繰り返すことで会話に対する苦手意識は高まりますね。
そうして自分から会話をする機会を減少させていく負のスパイラルを生み出してしまうかも…。

会話が苦手な発達障害

会話の苦手は個人の性質ということでもありますが、発達障害の特徴のひとつに、コミュニケーションが苦手、というものがあります。
言葉を使用するコミュニケーションだと、特に会話のキャッチボールが苦手だそうです。
自分の話したいことをどんどん口に出してしまうおしゃべりさん、
聞かれたことにうまく答えられず困ってしまう人、
相手の気持ちを考えすぎてしまった結果、何も言えずに黙ってしまう子…
苦手の形も、人それぞれです。

広汎性発達障害等で、相手の気持ちを想像することや比喩を理解することが苦手という特徴もあります。
会話の中で理解が十分できず、困ってしまうことがよくあります。

どのように付き合っていけば良いのでしょうか?

日常生活の中で欠かすことのできない会話。
ITeens Lab.のゼミの中でも、作っているプログラムをどうしたら良いのかわからなくて質問したい時がありますよね。でも、中々声をだせないことが、もしかしたらあるのかも。
そのような時には、アイコンタクトを使ってみましょう(^^)
目があったら、きっと先生は「どうしたの?」とプログラムを覗き込んでくれます。

また、先生に「制作どんな感じ?」とか「ここどうなっているの?」と質問されたときには、うまく答える方法がわからなくて答えられない、なんてことも。
自分の発言に普段から自信を持てないと、突然の場面で声を発することもできません。
家庭でのお話のときから、お子さんの発言をしっかり聞いてあげましょう。
そしてお父さんお母さんがそれにこたえてあげることで、お子さんも話すことに自信や喜びがうまれてきます。

また、特定の状況下などでうまく会話をできず黙り込んでしまう、緘黙という不安症も存在します。
このような症状を持っているお子さんに対しては、不安を除去してあげることが重要になります。
話しはじめることへの期待を押し付けることはプレッシャーにも繋がりかねません。
根気強く待ち、喋ってくれた時にはしっかり受容してあげましょう。

わからないときには質問をしていいんだよ、ということを教えてあげるのも大切ではないでしょうか。
相手の発言の内容を理解できない自分を恥ずかしいと思う必要はないのですから。

医学的なコミュニケーション障害の可能性を感じられる場合は、医療機関で診断してもらうこともできます。
その子その子にあったケアの方法を見つけることで、少しずつでも会話に積極的になれると思います(^^)

毎日の会話を楽しく

人と関わって生活していく以上、会話を欠かすことはできません。

会話をすることは楽しいことです。
「楽しい」という経験を積み重ねることで、もっと話をしたい!という気持ちになれるでしょう!

コミュニケーション障害は幼少期等に発症することの多い疾患です。
ですので、幼いときから会話をする経験を多く持つことが有効になります。
ゲームやSNSをするのもいいですが、同時に人と直接話す機会も意識的につくると良いでしょう。

例えば、家庭では家族揃って食事、テレビは食事の時は消してみる。
同じ趣味の友達を見つけるだけでも話は弾むかも。
ゲームが趣味だったら、ITeens Lab.で同じ趣味の友達が見つかるかも?

会話で毎日がより笑顔になると嬉しいですね♪