毎週日曜日19:00~20:00、ITeens Labの代表・古林と共同代表・近藤がお届けするライブ配信【教育をUPDATE】。

本記事では、配信の様子をダイジェスト形式にてお伝え致します。

 

今回のゲストは、田川市教育委員会 芸術教育アドバイザーとして活動されており、さらにフリーランスの音楽指揮者でもあられる『木村厚太郎《きむら こうたろう》』さん。

『学校の音楽教育は面白くない?』をテーマに、音楽教育の現状と打開に必要な物についてお話を伺いました!

 

なんとご自身でコンサートホールを運営されている木村さん

 

まずは木村さんの方から軽く自己紹介をお願いします。

 

みなさんこんにちは!

『指揮者』の、木村厚太郎です!

自分のことを指揮者って語る人はあまり居ないかもしれませんが、色々なオーケストラなんかで指揮をしています。

それから私は中央区のほうに住んでいるんですけど、指揮者業のほかに、警固のほうでコンサートホールを運営しています。

 

えっと、コンサートホールを持ってるってことですか?

 

そうです。

端的に言ってしまうとそういうことですね。

 

凄い……!

 

結構珍しい、ですよね……。

 

僕(注・近藤)もこばさん(注・古林)も、元々音楽をしていた身なので、今回とても楽しみです!

 

音楽の授業や教科書には『わくわく』が不足している

私から二つお尋ねしたいんですけれど、

Q1.普段何気なく使っている「ドレミファソラシド」がどこの言葉かっていうのはご存知ですか?

 


うわ、どこの言葉なんだろう。

ドイツとかですかね?

 

次に、

Q2.ベートーヴェンって耳が聞こえない作曲者だというのはよく知られていると思うんですけれど、ではなぜ耳が聞こえなくなったんでしょうか?

 

確か、ストレス性難聴か何かでしたっけ?

 

(注・Q1.の答えはイタリア語。Q2.の答えは骨パジェット病によるもの。※諸説あります)

 

というような、聞いた人がわくわくするような内容っていうのを、学校の授業ではイマイチ掘り下げてないような気がするんです。

 

うーん、確かに。

カジュアルさが足りないですよね……。

 

宣伝のような流れになってしまったんですが、「そのドレミファソラシドって何だろう」というところから音楽について掘り下げた本を出していまして(注・画像:1を参照)。

こんな内容が実際に学校で行われる授業の中でもお話されたら良いのにな、と思っています。

 

(※なお、この書籍は一般販売等は行っておらず、お求めの際は以下のメールアドレスにご連絡ください。[email protected]

 

ちなみにこの本は古林さんの妹さんに出してもらっているんですよ。

 

おっと、ご縁が……(笑)

 

あぁ、妹がインタビューをさせて頂きました……。

 

学校の音楽の話は少し古典的過ぎる

 

やっぱり、理論的なところから話を始められるのがいけないのかな?

 

うーん、それもしんどいし――――なんかその、入りから『古典』過ぎないかって思いますね。

 

「荒城の月」とかいきなり言われても子どもが知ってるわけないですもんね(笑)

 

それこそ中学校の教科書だったら、「ケツメイシ」が入ってたりとかあったじゃないですか。

最新のJ-POPが入ってるみたいな。

あれは学生ながらには親しみやすくて良かったですね。

今大人になって教育のことを考えると、「やっぱりベートーヴェンなんかを入れるべきだ」って思う部分もありますけど……。

 

そうですね。

そのスタートの部分と、先ほども言いましたけれどドレミファソラシドってそもそも何なのかっていう話だったり、楽譜が必要な理由、作曲の歴史……みたいな、

現代の我々が楽しんでいる音楽に繋がるまでの道筋が分かれば楽しいんでしょうけどね。

 

例えば私達が今色々なジャンルの音楽を楽しめているのは、ピタゴラスが居たからだったりするんですよ。

でも、そんなのみんな知らないじゃないですか。

色々な要素が順序良く並んでなくて、どこから学ぶべきなのかっていうのがイマイチ不明瞭な気はしますね。

 

理論と音楽の好きな部分とが遠すぎて、面白さにまで辿り着けない


ベースにある理論的な部分と、今自分が好きな音楽の部分。

そこがしっかり繋がれば、ドレミファソラシドみたいな理論の部分も面白いってなるんですけど、そこまでがどうしても遠すぎますよね。

そこに至る前に終わっちゃうっていうか。

 

だから授業が面白く無いのかもしれませんね。

 

例えば「あいみょん」「ピタゴラス」がリンクするとめちゃくちゃ面白いと思うんですけどね。

 

確かに(笑)

 

そこが完全に断絶されちゃってるんじゃないかなって思います。

 

音楽が広げた繋がりと、木村さんの信念

でも、なんだかんだ、皆さん食わず嫌いな部分もあると思うんですよね。

 

僕、結構飲み屋さんとかでヴァイオリンを弾いてあげることがあるんですよ。

そうすると、

「堅苦しいって思ってたけど、実際聴いてみると凄く感動するね」

みたいになったりするんです。

 

他にも僕の経験の中で面白かったのが、街角でオーケストラの演奏をちょっとしてたりするんですけど、

そうするとヤンキーのお兄ちゃんみたいな人達がやってきて、

「指揮者の兄ちゃんよお、オーケストラっていうのも中々良いじゃねぇかよ」

ってなったことがあるんです(笑)

 


そんな漫画みたいなことがあるんですね……(笑)

 


いやそうなんです(笑)

 


だから、普通の人達がいきなりコンサートに行くのは中々ハードルが高くて、我々が皆さんのほうに行くほうがまずは早いと思うんですよね。
そこで一旦価値を分かって貰えたら、今度はまた行ってみようってなってくれるんじゃないかな、と。

 


うん、そうですね。

 


でも、そのためにはまず最初に誰かが皆さんのところに行かなきゃならない。

そこを、僕は今後一生懸命尽力していけたらな、と考えています……!

 


凄い、木村さん熱いですね!

 


そうですかね――――でも、これが僕が福岡で指揮者をしている理由なんです。

 

木村さん、音楽と音楽教育に対する分析と、非常に深い情熱をありがとうございました!

 

 

配信のアーカイブはこちらからご覧頂けます。

ライブ本編には、本記事にて取り上げた個所以外にも目を引く話題が盛り沢山です。

タイムスタンプ付きの便利な目次もございますので、気になるところだけでも是非ご覧ください!

 

また、ゲストの木村さんが運営されているyoutubeチャンネル木村カンタービレはこちらです!

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