こんにちは、ITeens Lab.代表の古林です。
今回はオンラインコースの紹介をさせていただきます。

ITeens Lab.にはオンラインコースという、遠隔のビデオチャットを使ったマンツーマン指導カリキュラムがあります。

ボクは個人的にはこのコースをかなり評価しています、結論から言いますと、明らかに通常の教室への通いコースよりも学習効率が高いと踏んでいます。

なぜオンラインコースを始めたのか

最初、オンラインコースを作った理由主に2つでした。

①遠方で通えない子たちにも機会を提供したかった
②教育現場そのものをIT化した形を体現したかった

遠方の子たちにも機会提供を

①については、シンプルで、ITeens Lab.を開講してからというもの
「〇〇県では開講してもらえないのですか?」
「遠方なので出張講座に来ていただくことはできませんか?」
という問い合わせが後を絶ちませんでした。
中には他県からはるばる、高速道路はもちろん、果てや飛行機を使ってまで福岡まで通学してくれる受講者もいたのです。

当時、本拠地を置く福岡ですら、プログラミング教育への認知度がまだまだ低く、ビジネス的にみれば厳しい状況でしたので熊本県や長崎県などの近隣の県であっても開講するのはとても難しいことでした。
パソコン機材やインターネット環境など、設備も必要になうえ、交通費や講師の派遣費まで考えると、経費がかさみずぎるのも課題でした。
現地オーナーが居れば、とフランチャイズプランを作って現地オーナーを探しもしましたが、やりたいという人も少なかったのです。

デジタルディバイドをなくす、というのもITeens Lab.の当初の理念にありましたので、なんとか遠方の子たちにも機会を提供できないか と試行錯誤した中から生まれたのがオンラインコースでした。

Skypeのようなビデオチャットを通じて、講師とマンツーマンで学習を進めるので、光回線のインターネットさえあれば日本中どこに居ても受講することができるシステムを作るに至ったのです。

教育現場をIT化する

ICT教育という言葉をご存知でしょうか?

パッと聞きだとボクらのような「プログラミングを教えよう!」「ICT(IT)を子供たちに教えよう」という意味合いに聞こえますが、実は違います。
ICT教育という言葉は厳密には「学校などの教育現場のツールをIT化しよう」つまり、ITを活用して授業をしよう という意味合いで使われます。もっとわかりやすく言うと、「教科書は本の代わりにタブレット使いましょう、黒板の代わりに電子黒板にしましょう」ということです。

今でも公教育現場は「ITスキルを教える」という方向にはほとんど向いておらず、ICT教育つまり「授業のツールとしてITを使っていこう、そのなかでITに慣れていこう」というところに向いていると思います。

当初はボクもこの動きを注視して、共同代表の近藤と一緒に、タブレット教材や電子黒板などを先進的に取り入れている小学校に視察に行く などもしていました。しかし、そこでボクらはこの「ICT教育」という言葉の形骸化を痛感することになりました。
当たり前の話ですが、パソコンやタブレットには紙ではできないことがありますし、逆に紙にはパソコンではできないことがまだまだあります。長所短所を無視してなんでも電子化すればいいわけではないのです。

失礼ですが、率直な感想で「ダメだこりゃ」と思いました
根本的に社会の仕組みが変わろうとしている(変わっていっている)ので、教材をどう変えるかではなく、教えかたや環境そのものを変えるべきです。今の教育現場になんとかITをはめ込むのではなくて、ITの力で教育そのものにイノベーションを起こすべきです。

ボクたちはボクたちなりに考え、ITを教育に活用して何が変えられるかを考えていました、その中でとてもシンプルな回答の一つとして、日本中のどこからでも受けられるし移動コストもゼロの家庭教師 というものが考えられました。これがオンラインコースです☆

オンラインコース開発の裏話

いまではITeens Lab.オンラインコースは平常運転できていますが、やはりコースの開発にはそれなりに苦労が伴いました

・どのビデオチャットサービスを使うか、もしくは自社開発するのか
・どのようなカリキュラムにするのか、教え方は教室型とは変えるのか
・通信環境がままならない場合はどうするのか、回線やマシンに必要なスペックはどうなのか
・そもそも子供たちが黙ってビデオチャットを続けてくれるのか
etc…

いろいろな課題がある中で、「とにかくテストをするしかない」ということで既存の受講生や、知り合いのお子さんなどに頼んでオンライン受講のテストを重ねました。

ここで、最初にボクがオンラインでゼミのデモを行ったときのことをお話しします。

ビデオチャットは「カッコイイ!!」

ボクが一番最初にモニターとしてオンラインゼミを行った子は当時6年生(だったと思う)の女の子(以下Aさん)でした。
ラボにも通ってくれていたやんちゃで活発な子で、ラボではよく女の子ともだちと盛り上がっていましたので、講師が手を焼くこともよくありましたがITへの興味は強く、オンラインのモニターをお願いしたところ「いいよ!面白そう!」と快諾してくれました(笑)。

①接続

Googleハングアウトを使ってビデオチャットを接続します、Skypeは商用利用の規定があるため使用できませんでした。

まずは保護者さんにビデオチャットの使い方を教えて、接続してもらいます。
電話をしながら必要なアプリを入れてもらって初期設定をしてもらい。。
「Googleのアカウントはお持ちですか?」
「ありますよ、あれ、パスワードなんだったっけ?」
まず接続するまでにこんなやり取りで時間がかかったりもしました。
(※現在では、ワンクリックで接続できる方法で提供しています。)

運悪くトラブルが続き、最初につながるまでに30分ほどかかってしまったので、むこうの電話さきでAさんが
「ねぇ、まだー?遅い、もうやりたくない~」とイライラし始めてしまいました。

②ゼミ開始

その後、ようやくビデオチャットがつながって、画面越しにAさんとボクが顔を合わせたとたんに
Aさんは「すごい!!カッコイイ!!」とはしゃぎ始めて「お母さんもういいよ!ありがと!あっちいってて!」とお母さんを追い出すなり「それで!? 先生、次どうするの?」と、ものすごい食いつきで画面にかじりつきました。

このときボクは「これはいける!」と確信しました、子供たちにとってはビデオチャットそのものが新鮮で楽しいものだということです!これはうれしい盲点でした。そのあと、Aさんに手伝ってもらい、お互いのサブディスプレイにお互いのPC画面を共有しました。

「いまそっちの画面に映ってるのが、先生が今動かしているパソコンの画面だよ」
「ほんとだー、すごい!」

二面のディスプレイを使って、お互いに受講者の画面と、講師の画面を見比べながらゼミを進めていくことができます。

③大成功

かなり機嫌を損ねてしまってからのスタートでしたが、接続に成功してからは、驚くほどゼミがうまくいきました

ラボに通っているときは友達とはしゃいでしまって、プログラミングにとりかかるまでに10分以上かかっていましたが、この日はなんの障害もなくすんなりとゼミがスタートし、こちらが容易していた課題を黙々と進めていきました。

ラボでは一緒に学ぶ友達がいるのはとても良いことなのですが、相性によってはお互いにちょっかいをかけあって、学習がすすまないこともあります。マンツーマンではそういう心配がありません。
Aさんの日頃の様子も見て、そばに大人がいない状況でちゃんと50分間座っていられるか心配でしたが、むしろ逆で、Aさんの集中力がこれほど高いことをこの日に初めて知りました。(※現在のコースでは60分間になっています)

次に、ビデオチャットでの沈黙に耐えられるか、という懸念もありましたが、これも全くの杞憂で終わりました。

ボクは家庭教師をしていた経験もありますが、家庭教師では密室に先生と生徒が二人っきりになるため、黙々と勉強が進んでいる間はちょっと重めの沈黙が流れます。子供たちが問題を解くペン先を、先生が黙ってみつめていると、プレッシャーを感じて問題にとりかかれなくなってしまうこともあります。
必要以上にプレッシャーをかけないため、教科書を眺めてみたり、わざと見てないフリをしたりして生徒へのプレッシャーを軽減するのです。

オンラインコースでは、主に二面のディスプレイでお互いの画面を見るので、ゼミ中はお互いの顔が見えない状態になりますし。同じ空間にもいません。これらが「見られている緊張感」を軽減して適度な雰囲気にしてくれました。
まさに「自習を手伝っている」くらいの見事な距離感でゼミを進めることができました。

Aさんがかなり集中して取り組んでくれたので結果として、この日ボクは質問に答える以外には、ほとんどしゃべることなくゼミを終えました。もちろん、ちょっとしたヒントや軽い雑談程度は口をひらきましたが、ゼミの進行はほとんどAさんが黙々と主導しました。

④「むしろこっちのほうがいいじゃん」

もちろん合う合わないはあると思いますが、ボクはこの日を境に「オンラインコースのほうが学習効率は高い」と考えるようになりました。

教えるときも「いま先生が試しにやってみるから見ててね」と自分の画面をゆっくり見せられるので、視覚的に操作を教えていくことができてかなり理解度も高いと思われます。
一人ずつ見ていけるので、進捗のペースや興味関心も個別に見ながら合わせていくことができますし、ビデオチャットを使うこと自体もときには良い学習になります。
いまどき大人でも「Skypeでオンラインミーティング」というと、いまっぽくてイケてるやり方だなーと思う人も多いでしょう。それと同じで、子供たちにとっても「ビデオチャットでプログラミング習ってる」なんていうのは学校で自慢できるようなことのようです。

マンツーマン指導なのでどうしても月謝は高くなってしまいますが、お金に余裕があるのであればボク個人的にもオススメのコースです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
オンライン受講の良さについてご理解いただけましたでしょうか?

ITeens Lab.のオンラインコースをお勧めすると、保護者さまからは「ちゃんと先生と対面で教えてほしい」という意見が多く返ってきます。
ボクもおそらく自分が子供を通わせる保護者だったら、同じように思うと思います。
なんとなく「え、ほんとにそんなので大丈夫?ちゃんと学習になるの?」って心配になってしまうと思うんです。

だけどあえて言わせてください。
「プログラミングを習わせよう」という先進的な保護者様方が、何をいまさら、アナログなこと言ってるんですか!!

こう見えて、IT依存に神経質なボクは、初めて美容室をオンライン予約したとき予約がとれてるか心配でしたし、初めてオンラインショップで買い物したときちゃんと商品が届くか心配でしたし、もちろん初めてビデオ会議やオンラインゼミをやるとき、ちゃんと成り立つか心配でした。
一度経験してみて「こっちのほうが便利じゃん!」となったら、あとは慣れていけば、なぜ最初に心配していたかわからないくらいです。オンラインでの家庭教師は今後、間違いなく広がってくると思います。

ぜひご検討中のかたは体験講座だけでも受けてみていただきたいです♪